レーザー溶接機 SLWシリーズ
レーザー溶接機の選び方
「レーザー溶接機を導入したいが、種類が多くてどれを選べばいいか分からない」 「出力(ワット数)はどれくらい必要?」 「空冷と水冷、どっちが自社の現場に向いている?」
このような疑問をお持ちの現場担当者様へ向けて、自社に最適な1台を見極めるための「4つの選定基準」を解説します。また、それぞれの基準を満たすsmartDIYsの推奨モデルもあわせてご紹介します。
選び方のポイント1:溶接したい「板厚」で出力(W数)を決める
レーザー溶接機選びで最初に決めるべきスペックは、レーザーの強さを表す「出力(ワット数)」です。 出力が高いほど、厚い金属を溶かすことができ、溶け込み(溶接の深さ)も深くなります。
あくまで目安ですが、出力と対応板厚の一般的な関係は以下の通りです。
| 出力(W数) | 推奨板厚(SS/SUS) | 用途・特徴 |
|---|---|---|
| 500W 〜 1000W | 〜 2mm程度 | 薄板板金、筐体製作、ダクトなど。熱影響を最小限に抑えたい場合に最適。 |
| 1500W | 〜 3mm程度 | 【標準的】 薄板から中厚板まで幅広く対応。最も汎用性が高い出力帯です。 |
| 2000W 〜 3000W | 〜 6mm程度 | 建機部品、架台、タンクなど。深い溶け込みやスピード重視の現場向け。 |
【選び方のコツ】 「大は小を兼ねる」と考えがちですが、薄板(1mm以下)メインの現場に2000W機はオーバースペックな場合があります。逆に、将来的に3mm程度のSUSを溶接する可能性があるなら、余裕を持って1500Wを選ぶのが正解です。
選び方のポイント2:「空冷」か「水冷」か?(メンテナンスと稼働率)
出力と同じくらい重要なのが、機械を冷やす「冷却方式」です。ここが現場の使い勝手を大きく左右します。
① 空冷式(エアコンプレッサー不要・ファン冷却)
PCのファンのように風で本体を冷やす方式です。
- メリット:本体がコンパクトで軽量。冷却水の交換や管理(水漏れリスク・凍結対策)が一切不要で、メンテナンスが非常に楽です。
- デメリット:真夏の外での使用時などの温度が高いところでの使用に制限があります。
- 向いている現場:メンテナンスの手間を減らしたい、現場内で機械を移動させたい。
② 水冷式(チラー内蔵)
循環水で本体を冷やす方式です。
- メリット:冷却能力が高く安定しているため、真夏の高温環境下や、高出力での長時間連続稼働に強いです。
- デメリット:チラー(冷却装置)を内蔵するため本体が大きく重くなります。また定期的な水の交換・補充が必要です。
- 向いている現場:厚板を一日中溶接し続ける量産工場、定位置から動かさない場合。
【smartDIYsの強み】 従来、1500Wクラスは「水冷」が常識でしたが、smartDIYsのレーザー溶接機「SLW1500A」は1500Wの高出力でありながら「空冷」を実現しています。「パワーは欲しいが水管理は面倒」という現場の声を形にしました。
選び方のポイント3:「付加機能」で選ぶ
最新のレーザー溶接機は、「溶接」以外の機能も充実しています。
- 1台4役(4in1):ノズル先端を交換するだけで、「溶接」「切断」「サビ・塗装除去(クリーニング)」「溶接焼け取り」ができる機種が増えています。別途、専用機を買う必要がなくなります。
- ワイヤー送給装置(フィーダー):母材間に隙間がある場合、自動で溶接ワイヤーを供給して隙間を埋める機能です。これが標準付属かどうかも確認しましょう。
選び方のポイント4:「手作業」か「ロボット」か
人手不足解消の切り札として、「協働ロボット」との組み合わせも検討材料に入ります。
- ハンディタイプ:人がトーチを持って操作。多品種少量生産や、複雑な形状の補修に向いています。
- ロボットタイプ:人と同じ空間で作業できる「協働ロボット」にトーチを持たせます。単純な繰り返し作業に最適です。
あなたの現場に最適な1台はこれ!smartDIYs推奨モデル
上記の選び方を踏まえ、smartDIYsのラインナップからおすすめのモデルをご提案します。
ケースA:「薄板メインで、とにかく手軽に使いたい」
[SLW700](空冷 / 700W):チラーがないため非常にコンパクト。移動も簡単な手軽さが魅力。薄板板金には十分なパワーです。
ケースB:「3mm厚まで溶接したいが、水冷のメンテは嫌だ」
[SLW1500A](空冷 / 1500W):【人気No.1】 業界でも注目の「高出力・空冷モデル」。水管理のストレスゼロで、十分なパワーを確保できます。最初の1台として最もバランスの良い機種です。
ケースC:「厚板を一日中ガンガン溶接する」
[SLW2000](水冷 / 2000W):水冷式による強力な冷却能力で、高負荷な連続運転も安心。重厚長大なワークを扱う現場に最適です。
ケースD:「同じ部品の溶接数が多く、人を増やせない」
[SLW-ROBOT](自動化): 熟練工不要で、安定した品質を24時間維持できます。ティーチング(設定)も簡単で、中小工場での導入が進んでいます。
まとめ:まずは「実機テスト」で確認を
カタログスペックや文章だけでは、実際の機械の大きさや、現場での取り回しイメージが湧きにくいかもしれません。
そこで、今回ご紹介したSLWシリーズ全4機種(SLW700 / 1500A / 2000 / ROBOT)の特徴や違いを、映像で分かりやすく解説した動画をご用意しました。 実際のサイズ感や加工のスピード感、動作音などを比較いただけますので、お問い合わせの前にぜひ一度ご覧ください。
実機でのテスト加工も可能です
カタログスペックだけで決めるのが不安な場合は、必ずメーカーの「デモ」や「サンプル加工」を利用しましょう。 「実際に自社のワークを溶接して、強度や仕上がりを見たい」というご要望は非常に多いです。
smartDIYsでは、上記すべての機種の製品体験や、お客様の部材をお預かりしてのお試し加工サービス、レンタルを承っております。 「自社にはどの機種がベストか?」と迷われたら、まずはお気軽にご相談ください。
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