誰もがより自由に「アイディアをカタチに」出来る世界を目指すsmartDIYsのブログ。
レーザー加工機を中心としたDIYに関する情報を発信していきます。

レーザー加工機の原理 なぜレーザーと素材は離す必要があるのか?の画像

レーザー加工機の原理 なぜレーザーと素材は離す必要があるのか?

技術Tips
このエントリーをはてなブックマークに追加

レーザー加工機を使ったことはあるという方の中には、以下のような疑問を持ちの方もいらっしゃるんではないでしょうか?

 

  • レーザーに近ければ近いほど、強力に加工できるのだろうか?
  • 自分の加工機の焦点距離はあっている?どう調べるのだろう?

 

実際この疑問は問い合わせで、よく頂くものでもあります。
今回は、弊社製品のSmart Laser miniの簡単な実験をもとに、原理を簡単に説明したいと思います。

 

 

集光の原理

まず焦点距離の前提となる集光の原理についてです。

 

レーザー内部の様々な仕組みによって増幅された光は、レンズで集められさらに強度の強い光になります。虫眼鏡で太陽光を集めるのと同じ仕組みです。
そして、もっとも光が集まった場所を「焦点」と呼んで、レンズから焦点までの距離を「焦点距離」と呼びます。
焦点での像の大きさを「スポット径」と呼びます。焦点からの距離に比例して像は大きくなります。
像の大きさに反比例して加工能力が上がるため、焦点で最も強い光となります。

 

 

つまり、レーザー部と素材が”近すぎても遠すぎても”、エネルギーが集中した光を作れません。

 

焦点に合わせなければいけないのです。

 

焦点距離の調べ方

 

 

当社の製品をお使いの場合はアクリル板を用いて焦点距離の調節を行います。
今回は実験的に様々な、対象との距離で加工具合をサンプリングしてみようと思います。
以下が、5種類の高さに調節して線を描いたものです。

 

 

実験結果

”Smart Laser miniのレーザー保護部品と素材との距離”で上から1,7,13,19,25(mm)

 

 

ご覧の通り、もっとも近い場合より7mmの距離があったほうが鋭利な線が引けました。
鋭利な線を引けるということは、スポット径に近く、焦点が近いということです。

 

また25mmも離すとほとんど加工能力はありません。
1mmと13mmの状態を比べると、1mmのほうが鋭い線が引けています。
⇒つまり1mmと7mmの間にもっとも強度が強い線が引ける距離があることがわかります。

 

 

当社製品では、付属のアクリル板をレーザーカバーと素材との間に挟んだ距離が焦点距離となるように調整されています。
ユーザー様自ら調達されたレーザーモジュールを使用する場合はこのような実験をしてみると素材との最適な距離がわかるかと思います。

 


 

以下は詳しいレーザーの情報です。レーザー発振機構に興味がある方はご覧ください!

 

レーザーを想定させる画像

LASERとは、Light Amplification by StimulatedEmission of Radiation。これを日本語に意訳すると、『誘導放出によって強められた(増幅された)光』を指します。

 

普段50のエネルギーを潜在的に持っているある分子Aが外部からのエネルギーを受けて、100のエネルギーになるとします。
この時、分子Aは非常に不安定な状態でできるだけ早く何らかのエネルギーを出して、エネルギー50の安定な状態に戻ろうとします。

 

 

そして、50の分のエネルギーが光として外部に発されます。それが100のエネルギーをすでに持っている分子Bにあたって、Bは50のエネルギーに戻ると同時に同じ波長の光がさらに出されます。
この現象ががたくさんの分子に連鎖して、初めに加えたエネルギーが光の形となって、増幅されながら分子を行き来します。

 

ここでBから2次的に発せられる光を誘導放射と呼びます。
この光が2枚の向かい合った鏡で反射されることで、波の強弱がそろってレーザーとして外部に出ていきます。

 

この増幅させる前の初めの光へのエネルギーの与え方の違いがレーザー光の種類の違いになります。

 

 

 

当社製品である、CO2とダイオードレーザーの2つを例にとってみます。
CO2はその名の通り二酸化炭素(炭酸ガス)が主に含まれた気体を用い、気体同士の衝突によってレーザー光を生み出します。
一方,Miniに用いられているダイオードレーザーは、半導体レーザーとも呼ばれ、半導体にエネルギーを加えることで、光を作っていきます。

 

この違いによって、周波数が、10600nm(co2)445nm(mini)と異なってきます。
周波数の違いにより、これらレーザー光がどのような物質への加工に優れているかが決まります。
(詳しくは別のブログに書きます!)

 

 

また、このレーザー光が、Miniでは1.6wの力を持ちます。
CO2は40wもの強力な力を生み出します。
CO2レーザーが業務用に頻繁に使われるのも、強いパワーを生み出せるという特徴からです。

 

 

いかがだったでしょうか?レーザーのことを多少わかって頂けたと思います。
次は、異なる波長を生むCO2とMiniのそれぞれの得意とする加工についてまとめていきたいと思います。
ご期待ください!

 

このエントリーをはてなブックマークに追加