機能について
HL650R/HL650に搭載している機能について紹介します。
カメラ機能
HL650R/HL650にはカメラが搭載されており2つの機能があります。
カメラでの位置合わせ
レーザー加工機は加工素材とデータの位置を合わせる必要があり、HL650R/HL650はカメラ機能を使用してこの位置合わせを行います。ソフトウェア上に加工素材の写真を表示し、素材の位置を確認しながらデータの位置調整が可能です。
スキャン機能
手書きの文字やイラストを書いた紙を加工エリアに置き、カメラでスキャンすることでデータ化することが可能です。
加工ベッドの高さ調整機能
レーザー加工機の仕様上、レーザーヘッドと素材の距離を常に一定に保つ必要があります。従来の製品では手動でこの距離を調整していましたが、HL650R/HL650は加工ベッドの高さ調整機能が搭載されているため、ボタン一つで調整が可能です。 また、加工ベッドはかなり低い位置まで下げることが可能で、最大で高さ250mm程度の素材も設置が可能です。
素材の差込口を搭載
HL650R/HL650の前後左右に素材を差し込める入り口を用意。加工機の中に入らない大きい素材も加工を行えます。またレーザー加工機の仕様上、レーザーヘッドは縦に比べ横方向のほうが高速に動作できます。前後左右に差込口があることで、横方向の動作に合わせて素材を自由に設置できます。※前後の入り口は幅750mm、左右の入り口は幅580mm。素材の高さは55mmまで可能
エアアシスト機能
多くのレーザー加工機には、加工中に炎が上がらないよう空気を吹き付けながら加工を行うエアアシストという機能があります。ただ、この空気の吹付けで加工結果に影響がでてしまうため、加工条件によって任意の風量での加工を行えるよう空気の風量調整機能を搭載しました。空気の風量は二系統用意しており(HIGH・LOW)、素材や加工内容によって切り替えることが可能です。また、それぞれの風量を調節することも可能です。
風量の調整による違い
風量の強弱は主に刻印加工に違いがてます。 透明アクリルの加工の場合 HIGHは密度の濃いところがより深く刻印されている印象で、LOWは全体的に浅く掘られている印象です。同じパラメータの場合、風量が低いほうが発生する粉塵の量が比較的少なくなる傾向があります。刻印加工の場合は、LOWの使用をおすすめします。切断の場合は発火リスクを抑えるためにHIGHでの加工をおすすめします。
加工エリアのスケール
加工エリアの奥・右側には定規がついており、素材とデータの位置合わせに一役買ってくれます。加工機の原点が定規の「0」の位置となります。
ダストボックス
加工エリア下部は逆三角錐状になっており、加工中に脱落する細かいゴミなどを一箇所に集めることができます。ダストボックスは引き出すことができるため、ゴミを簡単に処分することが可能です。
電流メーター(HL650のみ)
HL650に搭載されているガラス製のレーザー発振機は、使用していくにつれレーザーパワーが低下していきます。レーザーパワーが低下すると電流値も低下しますが、この電流値を電流メーターでもとの値に戻すことでレーザーパワーをある程度復活させることが可能です。ただし、電流値をもとに戻してもレーザーパワーが戻らない場合はレーザー発振器の交換が必要です。
コントロールパネル
HL650R/HL650は通常PC(専用のソフトウェア)でデータの読み込みや加工パラメータの設定を行いますが、本体に搭載しているコントローラにデータを送ってしまえば、PCを接続しなくても加工が可能になります。コントロールパネルにはレーザーヘッドの移動やレーザーの照射など、加工の準備やメンテナンス時に使用するボタンがあり、また、加工機本体の設定を行なえます。
外部IF
HL650R/HL650は外部IFを備えており、外部システムから加工開始を指示することができます(コントロールパネルであらかじめデータを指定する必要があります)。生産ラインへの組み込みも可能です。